浴槽の高さはどうすれば良いのか?低い方が入りやすい?

浴室について設計するうえでは、浴槽の高さに気を配ることが大切です。
浴槽の高さ次第で入浴の快適さが変わるため、家庭の状況に合わせて適切な高さを選択しましょう。
この記事では、浴槽の高さの選び方や高い浴槽・低い浴槽それぞれの特徴・メリットを解説します。

浴槽の高さの選び方は?

浴槽の高さを選ぶ際のポイントは、またぎやすさと浴槽の深さとのバランスです。
いわゆる和式の浴槽が高い浴室はまたぎにくいものの、肩までお湯に浸かりやすいという良さがあります。
しかし一方の浴槽が低い浴室の場合、フチをまたぎやすいのですが肩まで浸かることが難しいケースもあり、滑りやすく立ち上がりにくいともいえるでしょう。

浴槽が高いケースと低いケースのどちらかが一方的に劣っているわけではなく、またぎやすさや入浴の快適さなどを総合的に考慮して自分に合ったものを選ぶべきです。
ちなみに、またぎやすい浴槽のフチの高さは、40cm~45cmほどだと言われており、これを基準にして設計していくと良いでしょう。

高い浴槽の特徴・メリットは?

高い浴槽は、以下のような特徴を持ちます。

・浴槽に十分な深さがあるため、肩まで浸かりやすい
・またぎにくく、転倒のリスクが高い
・浴槽のフチに座りやすい

浴槽の高いお風呂は従来の日本家屋に多く取り入れられていたパターンであり、膝をたたんで肩まで浸かるスタイルで入浴します。
肩まで浸かることで身体的・精神的にリラックスできることも多く、メリットの1つだとはいえます。

一方で、浴槽が高いとどうしてもまたぎにくく転倒のリスクが高まってしまうため、高齢者がいる家庭にはあまり向いていないと考えられるでしょう。
また、入浴の際に浴槽のフチに座りやすいとはいえますが、フチは滑りやすいため注意が必要です。
近年では座る部分のフチだけ高めに設計されて入りやすい浴槽も作られています。

低い浴槽の特徴・メリットは?

低い浴槽は、以下のような特徴を持っています。

・浴槽への出入りがしやすい
・転倒の危険性が低い

浴槽が低いとその分またぎやすくなり、転倒のリスクが減ります。
高齢者や子供が多い家庭ではフチが高いとどうしても転倒しやすくなり、危険です。

ただし、浴槽のフチは低ければ低いほど良いというわけではありません。
あまりにフチが低いとその分浴槽の深さを深くしなければならず、逆に入浴がしにくくなってしまうのです。
さらに子供が浴槽を簡単に超えられるようになると、親が目を離したすきに子供が浴槽に入って溺れてしまう事故も起こりかねません。
小さな子供がいる家庭では、浴槽を低くする場合にきちんとした対策をとる必要があるでしょう。

浴槽の高さにこだわりましょう

浴槽の高さは高すぎるとまたぎにくく転倒のリスクが上がりますが、低すぎるとかえって入浴しにくく子供の事故リスクが高まります。
浴槽の高さは40cm~45cm程度が入りやすいと言われおり、家族の状況などにも照らし合わせて最適な高さを選択するようにしましょう。

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